1.総則
1.1 目 的
本共通仕様書は、防衛庁技術研究本部における技術研究開発に伴い生じる技術的な文書、技術データ等の技術文書を、契約相手方が電子化し、提出及び納入する際の規格を規定する。
1.2 意 義
技術文書の電子化とは、技術的文書、技術データ等を電子化し運用、保管することをいう。オープン化に対応した電子計算機の上で電子化した技術情報を運用することにより、技術や業務のノウハウの蓄積・継承・共有化が計られ、再利用が容易になり、技術研究開発の効率性の向上が期待できる。
1.3 適用範囲
本共通仕様書は、契約相手方より防衛庁技術研究本部に提出及び納入される技術文書の電子化要領について規定する。ただし、次に述べるいずれかに該当する場合は、適用除外とすることができる。
(1) 一過性または少量の文書の電子化を図る場合
(2) その他、本共通仕様書を適用することが困難な場合
1.4 用語の意味
この規格案で用いる用語の意味は、次による。
(1) ANSI(American Nationa1 Standards Institute)
アメリカ国家規格協会
(2) CD-ROM(Compact Disk-Read On1y Memory)
コンパクトディスクをコンピュータの読みだし専用の補助記憶媒体に用いたもの。片面に600Mバイト程度の記憶容量をもつ。
(3) CGM(Computer Graphics Metafile)
コンピュータ・グラフィック・メタファイルのことをいう。グラフィックのデータ構造を標準化するもの。他システムとのデータ交換用として用いられる。
(4) DTD(Document Type Definition)
文書をどのように記述するかを定義したもの。
(5) IEC(International Electro technical Commission)
国際電気標準会議
(6) IGES(Initial Graphics Exchange Specification)
米国規格協会で定められた規格で、CAD等で用いられる中問図形データ交換仕様。
(7) ISO(International Organization for Standardization)
国際標準化機構
(8) ITU-T(International Telecommunication Union-Telecommunication)
国際電気通信連合電気通信標準セクタ。1932年に発足した国際電気通信関係の国際団体。
(9) JBIG(Joint Bi-level Image coding experts Group)
静止画を2値(白黒)で表現する画像符号化方式の一つ。同じく静止画を2値で表現するファクシミリに比べ、高精細化できる。
(10) JPEG(Joint Photographic coding Experts Group)
カラー静止画符号化方式の国際標準もしくはその標準化組織。
(11) LSA(Logistic Support Analysis)
後方支援解析
(12) LSAR(Logistic Support Analysis Record)
後方支援解析記録
(13) MPEG(Moving Picture coding Experts Group)
カラー動画の符号化方式の国際標準もしくは標準化作業を進めている組織。
(14) SGML(Standard Generalized Markup Language)
ドキュメントの論理構造、意味構造等を記述する言語。
(15) STEP(Standard for Exchange of Product model data)
CAD製品の交換のための国際規格。IGESに代わるものとしてISOで標準化が進められている。
(16) UCS(Universal multi-octet Coded character Set)
米Unicode社が標準化及び普及を進めていた2バイト系の万国統一文字コード仕様を、ISOが1993年春に採用及び制定したもの。
(17) UJIS(Unixnized extended JIS)
国際的なUNIXコード体系(EUC:Extended UNIX Codes)の枠組みに従って日本語のコード体系を組み込んだもの。
(18) シフトJIS
JISで定義する符号拡張法を改良し、漢字及び英数字の切れ目を表すシフト・コードを使わずにすむようにした漢字コード。
(19) 製品データ
ある品目の幾何的配置、機能、行動を定義するのに必要な全てのエンジニアリングデータ。
(20) スタイル
文書飾りやフォント等の情報。
(21) 技術研究開発
技術研究及び技術開発をいう。
(22) 技術文書
技術研究開発活動で生じる技術的文書及び技術データをいう。
1.5 関連文書
この共通仕様書に適用される次の関連文書は、この共通仕様書の規定する範囲内において、この共通仕様書の一部をなすものであり、入札書又は見積書の提出時における最新版とする。なお、関連する文書に定める内容が、この共通仕様書に定める内容と相違する場合は、この共通仕様書に定める内容が優先する。
(1) 適用規格
ア 文字コード
(ア)基本文字コード
JIS X0201:情報交換用符号
JIS X0208:情報交換用漢字符号
JIS X0212:情報交換用漢字符号−補助漢字
(イ)日本語コード
UJIS:ユニックス化拡張JIS
シフトJIS:シフトJIS(Shift JIS)
UCS:マルチバイト文字コード仕様
イ データ表示関連
(ア)ベクトル図形表現形式
ISO 8632:CGM
(イ)ラスタ図形表現形式
ITU-T 勧告T.6:一次元符号化方式
ウ データ交換関連
(ア)文書交換形式
JIS X4151:文書記述言語SGML
(イ)製品データ交換形式
a ANSI Y 14.26M:IGES
b ISO 10303:STEP
(ウ)マルチメディア交換形式
a 2値画像
(a) ISO/IEC 11544:JBIG
(b) ITU-T勧告 T.6:二次元符合化方式
b 静止画像
ISO/IEC 10918:JPEG
C 動画像
(a) ISO/IEC 11172:MPEG
(b) ITU-T勧告H.261:動画伝送規定
エ 媒体
(ア)フロッピーディスク(3.5インチ)
JIS X6221:90mmフレキシブルディスクカートリッジ
(7958磁束反転/rad)
JIS X6222:90mmフレキシブルディスクカートリッジのトラックフォーマット
(7958磁束反転/rad)
JIS X6223:90mmフレキシブルディスクカートリッジ
(13262/15916磁束反転/rad)
JIS X6224:90mmフレキシブルディスクカートリッジのトラックフォーマット
(13262磁束反転/rad)
JIS X6225:90mmフレキシブルディスクカートリッジのトラックフォーマット
(15916磁束反転/rad)
JIS X6226:90mmフレキシブルディスクカートリッジ
(31831磁束反転/rad)
JIS X6227:90mmフレキシブルディスクカートリッジ
(10メガバイト、セクターサーボ、33157磁束反転/rad)
JIS X0603:情報交換用フレキシブルディスクカートリッジのラベルとファイル構成
JIS X0605:情報交換用フレキシブルディスクカートリッジのボリュームとファイル構成
(イ)光磁気ディスク
a 3.5インチ
JIS X6272:90mm書換形及び再生専用形光ディスクカートリッジ
b 5.25インチ
JIS X6261:130mm追記形光ディスクカートリッジ
JIS X6271:130mm書換形光ディスクカートリッジ
(ウ)磁気テープカートリッジ
JIS X6123:12.7mm幅 情報交換用磁気テープカートリッジ
JIS X6124:12.7mm幅 18トラック 1491cpmm情報交換用磁気テープカートリッジの情報記録様式
JIS X6127:3.81mm幅 ヘリカル走査記録情報交換用磁気テープカートリッジ DDS様式
JIS X6129:3.81mm幅 ヘリカル走査記録情報交換用磁気テープカートリッジ DDS2様式
JIS X6131:6.3mm幅 情報交換用磁気テープカートリッジ
(エ)CD-ROM
JIS X6281:120mm再生専用形光ディスク(CD-ROM)
JIS X0606:情報交換用CD-ROMボリュームとファイルの構造
オ その他
(ア)MIL-STD-1388-1A:LSA(後方支援解析)
(イ)MIL-STD-1388-2B:LSAR(後方支援解析記録)
(2) その他
電子計算機システム標準化指針(平成7年4月)
2.技術文書の電子化に関する要求
2.1 一般要求
技術文書の中で電子化対象範囲は次を基準とし、細部については個別仕様書による。なお、技術文書の電子化に関し、防衛庁技術研究本部コンピュータシステム(以下、「技本コンピュータ」という。)の計算機上で運用されることを前提として作成するものとする。
(1) 工事計画書
(2) 基本設計報告書
(3) 設計計画書
(4) 設計計算書
(5) システム設計報告書
(6) 専門工学活動計画書(専門工学は信頼性工学、整備性工学、安全性工学、価値工学、後方支援工学、電磁適合性工学、環境性工学を含む。)
(7) 技術管理報告書
(8) 関連試験計画書
(9) 関連試験報告書
(10) 後方支援分析報告書(LSA,LSAR等)
(11) 取扱説明書
(12) 試験関連資料(システム試験評価法、試験評価報告書、試験成績書等)
2.2 文書に関する要求
電子化する文書に関する要求は次のとおりとする。
(1) 文字コード
ア 基本文字コード
JISX0201,JIS X0208及びJIS X0212による。
イ 日本語コード体系
UJIS,シフトJIS及びUCSから選択すること。
(2) 文書データ
文書データは、JIS X4151による。これに依りがたい場合、官側と調整するものとする。
(3) DTD
納入する文書の構造を決めるDTDは官側で指定されたものを使用する。該当するDTDがない場合は、別途官と調整するものとする。
(4) スタイル定義
ア 文書スタイル、印刷スタイル等は官側で指定もしくは作成されたものを使用することを原則とする。
イ ただし、官側の文書スタイル、印字スタイル等の準備が整っていない場合、次による。
媒体にはブラウザ/ビューア製品に固有のスタイル定義と、ブラウザ/ビューア製品を付けて納入する。但し既に技本コンピュータにインストールされているソフトウェア製品の場合はブラウザ/ビューア製品を付けなくてもよい。
2.3 図面に関する要求
ANSI Y14.26M:IGESまたはISO 10303:STEPによる。
2.4 イメージに関する要求
(1) ベクトル図形表現形式は、ISO 8632:CGMによる。
(2) ラスタ図形表現方式は、ITU-T勧告T.6:一次元符号化方式による。
2.5 デジタル映像に関する要求
(1) 2値画像は、ISO/IEC1154:JBIGまたはITU-T勧告T.6:二次元符号化方式による。
(2) 静止画像は、ISO/IEC10918:JPEGによる。
(3) 動画像は、ISO/IEC11172:MPEGまたはITU-T勧告H.261:動画伝送規定による。
2.6 その他の要求
(1) 技術研究本部での参照は、次の要求を充たすこと。
ア ブラウザ/ビューア
媒体にはブラウザ/ビューアを付けて納入する。既に技本コンピュータにインストールされているソフトウェア製品の場合はブラウザ/ビューアを付けなくてもよい。細部は官側と調整すること。
イ 出力形式
モニタ、プリンタ、媒体等への出力形式は、技本コンピュータの端末計算機に出力できる形式を付けて納入する。それ以外への出力は個別仕様書による。
(2) データベースの項目
データベースの項目は技本コンピュータで指定されたものを使用すること。
細部は、官側と調整すること。
(3) フォーマット
納入する媒体は次のいずれかとする。細部は、官側と調整すること。
ア フロッピーディスク
採用する媒体の種類はJIS X6221〜JIS X6227,JIS X0603及びJISX0605による。
イ 光磁気ディスク
採用する媒体の種類は、3.5インチの場合、JIS X6272,5.25インチの場合、JIS X6261又はJIS X6271による。
ウ 磁気テープカートリッジ
採用する媒体の種類は、JIS X6123,JIS X6124,JIS X6127,JISX6129及びJIS X6131による。
工 CD-ROM
採用する媒体の種類は、JIS X6281及びJIS X0606よる。
防衛庁技術研究本部共通仕様書(技術文書の電子化に関する規格)解説
技 術 部
平成9年6月20日
1 本共通仕様書の目的
本共通仕様書は、技術文書の電子化に向けた規格等の採用方針について(防装通第874号(9.2.25))(以下、「採用方針」という。)に基づき、防衛庁技術研究本部における技術研究開発に伴い生じる技術文書を、契約相手方が電子化し、提出及び納入する際の規格を規定することを目的とする。
2 意 義
採用方針の「技術文書の電子化における技術的方針」に基づき、本共通仕様書は、CALS(Continuous acquisition and Life-cycle Support)推進の観点から、CALS関連規格に準拠したもので、技術情報の共有化、共用化等、即ち、オーブン化をはかるものである。技術文書の電子化の際に本共通仕様を適用することにより、オープン化がはかられ、技術や業務のノウハウの蓄積・継承・共有化及び再利用
が容易になり、技術研究開発の効率性の向上が期待できる。
3 適用範囲
本共通仕様書は、防衛庁技術研究本部に提出される技術文善の作成要領について規定する。ただし、採用方針に示すように、次に述べるいずれかに該当する場合は、適用除外とすることができるとした。
・一過性又は少量の文書の電子化を図る場合
・その他、本共通仕様を適用することが困難な場合
しかし、適用除外する場合においても、電子化の趣旨に則り、適用が困難な部分を除き、できる限り適用するものとする。
現時点において、CALS推進の観点から技術文書の電子化を図る場合、まず、SGMLを採用し、それに他の関連規格を対応付けて実施することが常態となっていることから、本共通仕様書では、SGMLの採用を主眼に規定している。
なお、既存の紙文書の電子化においては、費用対効果を検討し、SGML以外の規格の採用(例えぼ、ラスタ図形表示形式のITU-T勧告T.6(一次元符合化方式))も容認される。
秘文書の電子化については、インターネットで外部に接続された技本コンピュータでは、秘のデータを取り扱うことができないので、別に定める。
4 用語の意味
この規格案で用いる用語の意味は、採用方針の別紙1に準拠した。
5 規 格
規格については、採用方針の第2章第1節電子化関連規格による。
6 技術文書の電子化に関する要求
6.1 一般要求
電子化の範囲は採用方針の別紙2(本方針における技術文書)を基準とし、技本において技術研究開発に必要な技術文書について、付加した。また、平成9年度で更新される防衛庁技術研究本部コンピュータシステム(以下、「技本コンピュータ」という。)の計算機上で運用されることを前提として作成するものとした。
6.2 文書に関する要求
電子化する文書に関する要求は、採用方針の第2章第1節に準拠した。
(1) DTDについて
「文書の構造を決めるDTDは官側で指定されたものを使用する。該当するDTDがない場合は、別途官と調整するものとする。」としたが、国内外の防衛関運科学技術の調査研究報告書(情報電子化技術)(平成8年度委託)で所要のDTDを作成しており、契約履行までに、標準のDTDを準傭するものとする。
(2) スタイル定義
「文書スタイル、印刷スタイル等は官側で指定もしくは作成されたものを使用することを原則とする。」としたが、官側の文書スタイル、印字スタイル等の準備が整っていない場合が考えられるので、「媒体にはブラウザ/ビューア製品に固有のスタイル定義と、ブラウザ/ビューア製品を付けて納入する。」とし、表示、印字が支障なく実施できるように配慮した。
(3) SGMLデータの形式
SGMLデータの形式として、国際標準に対応している標準形式データとビューア製品固有のビューア形式データがある。ビューア形式データはビューア製品すなわち固有のソフトウェアでのみ表示が可能となるので、データの共有化の観点から、努めて標準形式データを基本とするものとする。標準形式データで直接表示できるソフトウェアが容易に入手可能な状況になってきている。
6.3 その他の要求
(1) 媒 体
提出される技術文書の入った媒体は、採用方針の第2章第1節に準拠したが、パソコンで一般的に使用されているものを規格化したものである。
(2) データベース項目
データベース項目については技本コンピュータの更新完了までに策定される。
7 提出媒体の管理
提出媒体の管理は、在来のぺ一パーべ一スの技術文書の管理と同様、要求元が管理する。
技本コンピュータのデータベースヘの入力方法、入カ処理については、別に定める。
8 本共通仕様書の適用方法及び時期
(1) 技術文書の電子化を行う場合、本共通仕様書を個別仕様書で呼び出し、適用する。
(2) 適用開始時期は、平成9年度契約分の中で、予算の枠内で電子化が実施可能なものから適用を開始する。
9 技本コンピュータについて
平成9年度更新される技本コンピュータにおける技術庸報電子化用ソフトウェアの位置づけを別紙1に示す。当面端末数15台が電子化対象の端末であり、技術文書の電子化データの管理の試行を行う。